会社の素晴らしい仕組みを愛してはならない&仕組みから学ぶ事

会社という仕組みは、とても素晴らしくそこから学ぶ事もとても多いです。

営業・事務・経理・IRなど多岐に渡る仕事がそこでは与えられて、相互に上手く機能する様な仕組みが会社を運営するオーナー、経営者から提供されています。

多くの方が、有名企業や上場企業などブランドある会社で働きたいと思われているでしょう。

以下は、2019年大学卒の方が希望する就職希望ランキングです。(文字化けしてすいません)

ob.career-tasu.jp

JALなどANA、資生堂、トヨタなど消費者側としてファンだったケースや昔からの有名大企業で平均年収が高い企業を志望する傾向があります。

私自身は、父親が金融関係の職種でしたので、ただそれだけという理由で唯一内定をもらえた証券会社に入社するのであまり深く考えていませんでした。

しかし、仕組みが非常によくできていて、ブランドとしても魅力がある会社で働く愛社精神に溢れる方は、ある種のジレンマがあるそうです。

長時間労働や休日返上も厭わず懸命に働き、社内の雰囲気は良好でやりがいがある仕事で人間関係にも恵まれている。

しかし、その働き方が永遠に続かないという事を忘れると、どうなるでしょうか?

とても学業優秀で真面目で、社内では優秀だけどそれは、「よく出来た会社の仕組みをベースに結果を出す」という能力が磨かれていきます。

それは、自分自身が作った仕組みではありません。中小企業のオーナーは、既存の仕組みからはみだし、様々な方法で数億~数十億の売上を作り出す凄い能力の持ち主です。

マンパワーで売上を大きくしたいというオーナーの意向であれば、営業マンはそれを達成する為の駒として使われているという事です。

そして、仕組みの中で上がる成果に満足し、社内の人とばかり付き合っていると、会社の素晴らしい仕組みに「洗脳」されてしまい、40,50代になると身動きが取りづらくなり、会社にとって都合の良い優秀なワーカーとなってしまいます。

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その結果、別の働き方が必要な年齢になっても脱出できなくなるです。

そもそも大半の方が、従業員として所属する株式会社は、究極的には社員というのは株主を意味します。それは、乱暴な言い方をすると、株主や創業オーナーの株式価値をせっせと向上させる事に一度きりしかない自分の貴重な時間と労力を使っているという事を意味します。

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電通の東大卒業生が過労死したという痛ましい事件もありましたが、真面目な人程そこしかないと視野が狭くなってしまう気がします。

そうした事から働き方は、それしかないと思わされていて「会社を愛するだけでなく、その仕組みから何か学び取る」という貪欲さを持つ事をおすすめします。

何より自社の株主達が、既に売り抜けを図っている局面かもしれません。

誰かの富の為に、自分の命を投げ捨てるなどという事は絶対にせず、一旦その環境から離れるという賢明な選択をする事が自分の為でもあります。

そして、そうした仕組みを作っている側の資本家達が、自分の子供や家族をそこで働かせたいかと聞けば、答えに窮するでしょう。つまり、そういう事だと思います。

そもそも求人で「年収〇〇万円、社会保障〇〇万、厚生年金つき」というのは、その会社という枠内でその対価に応じた利益を出し続けるという事をしなければなりません。

出世をして社内でのポジションが上がる程、責務が増え、労働時間の多くを会社に捧げなければなりません。それが本当に自分が目指すべき方向性でしょうか?

ノマドワーカーの場合、そもそもオフィスも秘書もいらず、スタッフも抱える必要がないです。

この「雇わない」というのは、とても重要なポイントで、社員を雇ってしまった場合そのスタッフの給与やケアをしなければならない、モチベーションを上げなければ、トラブルをなんとかせねば」ととても負荷がかかります。そして人の数が増える程にコミュニケーションの負荷が増えていきます。勿論新たな風が吹くというメリットもあります。

どうしても他人の目や空気というものを気にする日本人の特性上、大勢の人間に囲まれたり、社会的に注目を浴び続けるという事はとても疲れるし、自分を見失う事になりがちです。

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旧来型のスタンダードでは、「事業を大きくするのが正解」で、立派なオフィスを構え、人をたくさん雇用して売上高・利益・従業員など会社規模を大きくしたり、上場する事が成功と思われてきました。

しかし、本当にそれが運営する側の人間としての成幸はあるのでしょうか?とんでもない社会的プレッシャーや自分の思い通りに出来ないという目に見えない負荷がかかっていないでしょうか?それは周囲や社会が思い描く社会的成功であって、それと個人的成幸とは全くの別ではないでしょうか?

上場すれば、四半期毎の決算業績を上げ続けなければならないという株主からのプレッシャーで自分を見失ってしまいます。

自社の業績に関わらず、株式市場全体のマーケットが下落局面に陥ったり、天変地異などで自社の株価が下がり続けた場合、損失を抱えた株主からの怒りの矛先として役員やオーナーの方々へ向かってしまう事にもなりかねません。

今の時代、モノやサービスも過剰に行き渡っているので、大人の事情の為に売上をあげようと無理したり、数字の帳尻逢わせに奔走したりと何の為にこんな事をやっているのだろうと虚無感を感じる事もあるでしょう。

なんだか、戦後の高度経済成長を前提とした社会システムが機能しなくなってきているのではと思います。

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しかし、今日の時代は、ランサーズやココナラなどの個人が受発注出来るサイトや、まSNSなどの発達で人を雇ったり、もはや組織や企業という固定的な集団である必要性が薄らいでいます。

①テクノロジーの力で、スケジューリングなど秘書的業務を任せる

ferret-plus.com

②会計や事務など苦手な事務作業などはアウトソーシングする。

③大きなプロジェクトは、外部とコラボレーションする。

人間なんでも一人でやってしまいがちですが、一人で出来る事には限界があります。

自分の能力や才能を冷静に見極めて、色んなバックグラウンドの方と情報や経験をシェアし合い、より大きな事を達成していく事が重要だと思います。

 

自分の場合、業務・営業共にポンコツなのでアウトソーシングなどで任せたいです。逆に文字で伝えたり、海外の情報などは強み?にあたるのかもしれません。

自分の強みや才能の源泉は、自分では無自覚に出来る事なので客観的に見てもらう必要があります。逆に自分がとても苦労した事や苦手な事を克服した経験から、それを顧客の課題解決の為にビジネスとして行うのはよくないそうです。それは、不得意分野だからです。

トライアスロンは、競技が複合的である為、相当なノウハウが必要だそうです。それ故チームを作って、お互いの強みを活かし、弱みを補完するようになされているそうです。

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それは、組織というよりゆるい所属であり、お互いに依存し合わず、拘束し合わない繋がりです。

これからは、こうした人の繋がりやネットワークというコミュニティをどれだけ持っているかが長い人生においてとても大事だと思います。

そして会社組織というあり方が、もはや時代にそぐわなくなっている中で、今は移行期にあるのではと思います。